条文
(適用除外)
第二十一条 この法律は、国家公務員及び地方公務員については、適用しない。
2 この法律は、使用者が同居の親族のみを使用する場合の労働契約については、適用しない。
条文番号の繰上げについて
この条文は、令和2年(2020年)3月31日まで第22条でした。令和2年(2020年)4月1日より、第20条(期間の定めがあることによる不合理な労働条件の禁止)の削除に伴い、条文番号が繰り上げられました。
解説
労働契約法第21条は、同法が適用されない場合について定めた条文です。
労働契約法は、労働者と使用者の間の契約(労働契約)を規律する一般法ですが、全ての労働契約に対して一律に適用することが適当でない場合もあります。
本条はそのような場合を明示した規定です。
1項
労働契約法は労働者と使用者との間において成立する労働契約についての基本的規範を定めるものですが、国家公務員及び地方公務員は、任命権者との間に労働契約がありません。
そもそも、国家公務員及び地方公務員は、国家公務員法や地方公務員法などの公法により規律されているため、労働契約という私法上の仕組みにより規律することは適切ではありません。
労働契約法21条1項は、国家公務員及び地方公務員に対して労働契約法が適用されないことを確認的に規定したものです。
2項
労働契約法21条2項は、同居の親族のみを使用する場合の労働契約については、労働契約法を適用しないことを規定しています。なぜなら、親族については、民法において、夫婦の財産、親子の財産等に関する様々な規定が定められており、中でも同居の親族についてはその結びつき(特に経済的関係)が強く、一般の労働者及び使用者と同様の取扱いをすることは適当ではないからです。
労働契約法21条2項にいう「同居」とは、世帯を同じくして常時生活を共にしていることをいうものです。
労働契約法21条2項にいう「親族」とは、民法第725条にいう6親等内の血族、配偶者及び3親等内の姻族をいい、その要件については、民法の定めるところによるものです。
なお、労働契約法21条2項は「使用者が同居の親族のみを使用する場合」と規定していることから、「同居の親族」以外の労働者が1人でも存在している事業においては、「同居の親族」を含む全ての労働者に対して労働契約法が適用されます。
参考文献
厚生労働省(2012)『労働契約法のあらまし』